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歴史秘話ヒストリア [テレビ]

「ウルトラマン」というキーワードに惹かれて、NHKの「歴史秘話ヒストリア ウルトラマンと沖縄~脚本家・金城哲夫の見果てぬ夢~」を見ました。
まさに子どもの頃、ウルトラマンやウルトラセブンを夢中になって見ていた世代ですが、その脚本家であった金城哲夫氏の名前は、聞いたことがあったものの、どのような人生を歩んだ人で、あのウルトラシリーズにどのようなメッセージを込めていたのかということは知らなかったので、とても興味深い番組でした。
確かにウルトラセブンの第42話『ノンマルトの使者』は異色の内容だったと思います。子どもの頃、リアルタイムで見た時には、もちろん自分自身が幼すぎて、脚本家が込めた深い意図などは知る由もなく、ただ、「地球人の方が侵略者だ!」と怒りにまかせて、手にしたオカリナを地面にたたきつけた少年の気持ちが良く理解できなかったことと、BGMとして流れていたオカリナの素朴でもの悲しい音色が心に強く残っています。
終戦後もしばらくはアメリカに統治されていて、1972年5月15日にようやく日本国の1県として復帰した後も、米軍基地がその面積の約2割を占めるという状況にあり、未だにひとたびアメリカが戦争を起きると、その基地から米軍が進出して行って、望むと望まざるとにかわらず、戦争の片棒を担がされてしまうという歴史に翻弄される郷里である沖縄の状況を憂いて、作品の中にメッセージ色を出そうとしていた脚本家金城哲夫の苦悶がひしひしと感じられました。
今夏、私は、観光目的ではありますが、初めて沖縄の地に足を踏み入れ、ほんの一端ではありますが細長い沖縄本島の背骨部分に陣取っている米軍基地の実態を目の当たりにして、テレビ等でニュースを見聞きしているだけではわからない状況を少なからず知る機会がありましたので、なおのこと心に響く内容でした。
また、金城氏が「沖縄国際海洋博覧会」の式典の演出を任されましたが、地元沖縄の人々からは、本土の回し者と言われ、快く思われなかったという事実を初めて知りました。
そして、それが基で心に深い傷を負うことになった金城氏が、酒におぼれる日々を送り、ある日階段から足を踏み外し、若くして命を落としたという悲劇には言葉もありませんでした。
私たちの時代のヒーローを世に生み出した人の悲しい物語を知って、改めてウルトラシリーズを見直してみたくなりました。
ちなみに今回放送分は、9月22日(水)8:15~8:58に BS2 で再放送されるそうですから、見逃した人は是非見られてはいかがでしょうか。

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